
ふくふくや第19回公演『~真実なんてクソくらえ!~ウソのホント』の脚本執筆に当たり、風俗の世界を渡り歩き、壮絶な人生を生きてきた「性と愛の救世主」ジュンコさん(風俗嬢専門カウンセラー)にインタビューを敢行した。
≪インタビュアー:ふくふくや座付き作家・竹田新(以下・『新』)、ふくふくや劇団員・塚原大助(以下・『大助』)≫
連載企画 第2回
新
「ジュンコさんのお話しを色々聞いてもいいですか?」
ジュンコ
「はい」
新
「未成年で何度か警察に捕まっていたんですか?」
ジュンコ
「そうですね。常習賭博とか(苦笑)」
新
「不良とかじゃなく本物だったんでしょ(笑)私なんかの頃は不良ってのがいて、例えばシンナー吸ってみたりしてそっから抜け切れず悪い人たちの仲間に入っちゃってズブズブにいっちゃう人だったり、ある一定の過程を終えると普通に戻るみたいな感じ、じゃないんでしょ。(ジュンコさんの場合は)もうお家がそうなんでしょ」
ジュンコ
「お家がそう(笑)」
新
「お母さんは何をしてたの?」
ジュンコ
「ストリッパーです」
新
「へ~。お父さんは、組長とか?」
ジュンコ
「そうですね。私を生んだ母はストリッパーで、父親はうちの母が2人目の奥さんで、バツ6なんですよ(笑)もう女をとっかえひっかえで。段々歳が若い子になっていって。どんだけエロおやじなんだよって(笑)」
新
「幾つで亡くなったの?」
ジュンコ
「51。糖尿で」
新
「早い。好き勝手色々やってね」
ジュンコ
「エロが周りにふんだんにあったってのもそうだったんだけど、私が最初に勤めたお店が川崎・南町の箱ヘルだったんだけど」
新
「箱ヘルって何?」
ジュンコ
「店舗型のヘルス」
新
「はいはいはい。それお幾つで?」
ジュンコ
「16。うちの父親の“彼女”(後の嫁)が勤めてて。私も知らない店に入店するのも怖いし、父の彼女が行ってるとこだからここでいいやって(笑)。しかもうちの父親が当時、ポーカーゲーム屋をやってて目と鼻の先に店があって(笑)」
新
「へ~。それは中学卒業してお金を稼ごうと思って行ったの?」
ジュンコ
「もう結婚してたんですけど」
新
「え?結婚してた?」
ジュンコ
「はい。16の時に結婚したんだけど当時の旦那が嫌で逃げて、行くところもお金も無くて。じゃあ、寮があってすぐお金が貰えるっていったら風俗か水商売かで。でも結婚相手がクラブのママの甥っ子だったから水商売だと共通のお客さんが居たらバレちゃうなと思って、だったら風俗ならバレないだろうと。でもソープ行くのはちょっと年齢的にまだ早いなっていうよく分からない基準もあり(笑)」
二人
「基準がね(笑)」
ジュンコ
「それでヘルスだったら本番もないし、大丈夫だろって(笑)で、16歳だったけどお店からお客さんには19歳って言ってね~って言われて」
新
「当時はそんなにうるさくなかったからね」
ジュンコ
「お店のマネージャーさんとも顔見知りだったんですよ。父の店も近いから(笑)あれ?竹田さんのとこの娘さんだよね?
お父さんには内緒で、って言いつつも(父の店)すぐそこ!みたいな(笑)でもある日、旦那にバレたわけですよ。」
新
「旦那さんのDVから逃げてたんでしょ」
ジュンコ
「そうそう。そもそも結婚したくなかったんですよ、そいつと」
新
「幾つくらい上だったの?」
ジュンコ
「9つ。なんかノリで結婚しちゃったから(苦笑)」
新
「若いしな~」
ジュンコ
「好きでもなかった。酔っぱらってる時にヤラレちゃって、うちの父親に頭を下げに行ったんですよ。そしたら父親が男が頭を下げたんならケジメつけさせろって。結婚なんかしたくないのに。(旦那が)すごい束縛するし。それで逃げたんすけど、当時、媒体が風俗雑誌しかなかったんですよ。で、そこに期待の新人って載っちゃって、結局旦那にばれちゃって」
大助
「そりゃばれるよね(笑)」
ジュンコ
「指名で~すって」
大助
「来たんだ、旦那が!」
ジュンコ
「私びっくりしちゃって。旦那が、何やってんだー!ってなって(笑)」
大助
「お前、期待の新人じゃねーだろっつって!(笑)」
新
「お前、俺の女房だろっつって!それでそれで?(笑)」
ジュンコ
「ヘルスだからバレるんだと思って(笑)で、ソープだったら流石に来ないだろと思い、顔出しさえしなきゃ大丈夫だろうってソープに行ったんです。でもそのソープの店長にえらい騙されちゃって」
新
「うん」
ジュンコ
「色恋営業ですよね」
新
「好きになっちゃったんだ」
ジュンコ
「う~ん。好きじゃないんだけど研修・講習っていうテイでやっちゃって、良いお客さん回してやるからって言うから、じゃちょっと信用するね、みたいになって。ある日、お客さんと店外で会っくれって言われて。おかしいな~と思ったんだけど、『特別なお客さんだから、そこは俺の顔を立ててくれよ~』って。で、外で会ったら撮影し始めて。いわゆるハメ撮りですよ。でも怒らせたら困るしとか思って・・・」
新
「それって16、7の頃?」
ジュンコ
「うん、17」
新
「そっか~。そうだよね。子供だもんね。そう思うよね。」
ジュンコ
「外には絶対流さないから。俺だけが楽しむものだからって撮られて・・・」
新
「ろくでもねぇ男だな、そいつ」
ジュンコ
「そしたら後日、別のお客さんが『出てたね~』ってパッケージを持ってきてくれたの。AVデビューしたんだね~って言われて、いやいやデビューしてねーしって(笑)。その後、店長に問い詰めたら『ちょっとカネ借りててさ~』って言われて」
新
「本気でそんなことやるヤツいるんだ!」
ジュンコ
「います、います!当時は一杯いたの、そんな人が」
新
「へぇ~」
ジュンコ
「その後も頼むよーとか言って結局3本くらい出ちゃって」
大助
「まじか~」
新
「そうなんだ~。3本も出たんだ~」
新
「それで?よくそっから(関係が)切れたね」
ジュンコ
「もうなんかね、皆にやってるってわかって、これは大衆店だからダメなんだと思って高級店に行こうと」
新
「向上心があるね。まじめ(笑)」
つづく


風俗カウンセラー『性と愛の救世主』竹田淳子
プロフィール
♡1970年 北海道生まれ
♡店舗型ヘルスをはじめ様々な風俗経験を持つ
♡バツ3
♡違法薬物により4年間服役
♡出所後、水商売や風俗を経てアトラクティブクラブを設立。
性のスペシャリストとして「LOVEサポーター」と名乗りカウンセリングやコンサルティングを行っている。
♡一方で東久邇宮国際文化褒賞受賞の鳥海伯萃を師とし、日本占道協会認定鑑定師として四柱推命鑑定も行っている
♡息子1人 お嫁ちゃん1人 孫3人